書評
—金城光代,金城紀与史,岸田直樹 編—ジェネラリストのための内科外来マニュアル—第2版
川島 篤志
1
1福知山市民病院研究研修センター/総合内科
pp.2244
発行日 2017年12月10日
Published Date 2017/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225255
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◆外来診療の良書がパワーアップして戻ってきた
皆さんの外来Debutは卒後何年目であっただろうか? 病院規模や担当診療科によって違うだろうが,そのときの不安な気持ちは覚えているだろうか? 日本の医療現場において,外来診療教育は明らかに遅れている.病棟診療とも救急診療とも違う能力が必要で,初診外来と継続外来でも求められるスキルに違いがある.その違いを知る3人の編者によってまとめられた良書がパワーアップして戻ってきた.
「イントロダクション」から編者の熱い想いが伝わってくる.初診外来での「身体所見と病歴を行き来する」「患者の解釈モデルを訊く」ことはベテラン医師も納得である.継続外来における「少なくとも年に一度は次の項目を見直す」の項目は,外来の引き継ぎや紹介・逆紹介をする際にも意識すべき重要点でもあり,広く浸透を期待する.外来診療では避けて通れない「感染症診療・抗菌薬適正使用」も必読である.
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