特集 骨関節内科
骨関節内科 実践編
整形外科的アプローチ
【部位別】
顎
三好 雄二
1
,
神山 勲
2
1東京都立多摩総合医療センター リウマチ膠原病科
2東京都立多摩総合医療センター 歯科口腔外科
pp.2140-2146
発行日 2017年12月10日
Published Date 2017/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225236
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Point
◎顎関節関連の疼痛疾患の原因の多くは,関節炎,顎関節円板障害,咀嚼筋痛障害の3つである.顎関節の動きで誘発または悪化しない顎関節領域の痛みは,顎関節症以外の他疾患の存在を考える.
◎開口制限のある顎関節円板障害を疑った場合は,顎関節症の診療経験が豊富な歯科口腔外科へ速やかに紹介すべきである.
◎保存的治療で80〜90%の咀嚼筋痛障害は改善するため,復元ができない歯科的・外科的治療(歯を削っての咬合調整など)は安易に勧めるべきではない.
◎骨吸収阻害薬使用患者の口腔内に「骨が露出」している臨床状況は,典型的な骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ)である.
◎ARONJの予防・治療では,口腔内の清潔と常在細菌叢による感染の制御が最も重要である.
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