Japanese
English
原著
日本顎口虫症
Creeping eruption due to Gnathostoma nipponicum
宮内 裕子
1,3
,
花田 勝美
1
,
菅原 隆光
1
,
橋本 功
1
,
佐藤 宏
2
,
神谷 晴夫
2
Yuko MIYAUCHI
1,3
,
Katsumi HANADA
1
,
Takamitsu SUGAWARA
1
,
Isao HASHIMOTO
1
,
Hiroshi SATO
2
,
Haruo KAMIYA
2
1弘前大学医学部皮膚科教室
2弘前大学医学部寄生虫学教室
3長井市立総合病院皮膚科
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
2Department of Parasitology, Hirosaki University School of Medicine
キーワード:
日本顎口虫症
,
日本顎口虫
,
creeping eruption
Keyword:
日本顎口虫症
,
日本顎口虫
,
creeping eruption
pp.489-492
発行日 1996年6月1日
Published Date 1996/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901890
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1991年10月〜1992年2月および1992年11月〜1993年1月に青森県と秋田県北部において日本顎口虫によるcreeping eruptionの7例を経験した.患者は33〜70歳,男性6例,女性1例で,全例の躯幹に瘙痒性移動性の線状紅斑または皮下硬結がみられた.末梢血好酸球の軽度増加1例および血清IgEの軽度上昇1例を除けば,いずれも全身症状や臨床検査所見に乏しいことが特徴的であった.全例に皮膚生検を行い,6例に日本顎口虫第3期幼虫が確認された.7例中5例でコイ,フナ等の淡水魚の生食歴が確認された.東日本における初めての発生であるが,地域の食生活との関連が深く,今後も注意すべき疾患である.
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