特集 肺炎への最新アプローチ—ジェネラリストの立場とスペシャリストの視点から
治療─その他の治療薬や管理
【特殊な肺炎への対応】
新興呼吸器感染症のリスク—MERSを中心に
中島 一敏
1
1大東文化大学スポーツ・健康科学部健康科学科
pp.118-121
発行日 2017年1月10日
Published Date 2017/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224568
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
◎MERSは,原因ウイルスが中東のヒトコブラクダで維持されている人獣共通感染症である.
◎感染リスクとして,中東への渡航歴,ラクダや未加熱のラクダ製品(ミルクなど)への曝露,MERS患者との接触などが挙げられる.
◎症状や一般検査のみでMERSの診断は不可能で,渡航歴や行動歴の聴取が不可欠である.
◎院内で,通常と異なる呼吸器感染症,医療従事者の感染が増加した場合,MERSの可能性も検討する.
◎日常から,手指衛生や咳エチケットなどの基本的な感染予防策を徹底することが重要である.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.