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特集 新興・再興感染症と感染症対策
C.細菌
肺炎─新興・再興感染症とその制御を中心に
Pneumonia:infection control in emerging and re-emerging infections
伊藤 亮太
1,2
,
荒川 宜親
3
Ito Ryota
1,2
,
Arakawa Yoshichika
3
1名古屋大学大学院医学系研究科呼吸器内科学
2佐久医療センター呼吸器内科
3名古屋大学大学院医学系研究科分子病原細菌学/耐性菌制御学
pp.327-334
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200184
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肺炎は,わが国の人口動態統計で長年にわたり死因別死亡率の第4位であったが,2011年に脳血管疾患を抜いて第3位に浮上し(図1),肺炎に対する診断,治療,更には予防の重要性が以前にも増して高まっている。肺炎は一般的に細菌やウイルスなどの病原体による肺実質の炎症性疾患を指すことが多いが,その種類や分類は多岐にわたる。代表的な分類として,①病変の部位による分類(肺胞性もしくは間質性),②原因による分類(細菌性,ウイルス性,真菌性,アレルギー性など)があり,また細菌性肺炎には,③発症の場による分類(市中肺炎community-aquired pneumonia;CAP,医療介護関連肺炎healthcare-associated pneumonia;HCAP,院内肺炎hospital-acquired pneumonia;HAP)が存在する。本稿では,新興・再興感染症に関連する肺炎も視野に入れ,それらの症状,診断法,治療法・予防法などについて概説する。
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