特集 肺炎への最新アプローチ—ジェネラリストの立場とスペシャリストの視点から
診断─原因を把握する:さまざまな微生物検査法と具体的な現場での使用例
TOF-MSや次世代シークエンサーなど最近の遺伝子検査の動向
川波 敏則
1
,
矢寺 和博
1
1産業医科大学医学部呼吸器内科学
pp.47-49
発行日 2017年1月10日
Published Date 2017/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224549
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Point
◎培養を中心とした従来法では肺炎の原因菌検索に限界があった.それらは培養法に関連する問題や網羅的な検索ができないことなどが原因と考えられる.
◎質量分析法(MALDI-TOF MS)を用いることにより迅速かつ正確に菌種を同定することが可能となり,従来法と比べて1〜2日程度早く結果が判明する.
◎細菌叢解析法は,網羅的に菌種を検出してその菌種の割合を評価することができる手法である.
◎次世代シークエンス技術を用いたマイクロバイオーム解析により,健常者や非感染性肺疾患の下気道にも細菌叢が存在し,細菌叢が疾患活動性に関与している可能性が指摘されている.
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