特集 誰も教えてくれなかった—慢性便秘の診かた
その他の排便障害の診断・治療
バイオフィードバック療法の適応と実際
味村 俊樹
1
,
千野 麻衣子
2
,
榎本 詩乃
2
1三慶会指扇病院排便機能センター
2三慶会指扇病院リハビリテーション科
pp.1433-1437
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224336
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ポイント
●便失禁に対するバイオフィードバック(BF)療法では,骨盤底筋収縮訓練と直腸感覚正常化訓練を行う.
●便失禁に対するBF療法の成功率は70%前後で,その有用性に関するエビデンスレベルは,ある程度高い(Level Ⅱ,推奨度B).
●便秘症に対するBF療法の適応は骨盤底筋協調運動障害で,その目的は怒責時に外肛門括約筋・肛門挙筋の弛緩状態を正常に保つことである.
●骨盤底筋協調運動障害に対するBF療法では,骨盤底筋弛緩訓練とバルーン排出訓練を行い,その訓練のなかで,有効な排便姿勢や怒責方法も指導する.
●骨盤底筋協調運動障害による便秘症に対するBF療法の成功率は70%前後で,その有用性に関するエビデンスレベルは極めて高い(Level Ⅰ,推奨度A).
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