連載 Webで読影! 画像診断トレーニング・5
一歩踏み込んで考える肺所見
石田 尚利
1,2
1三楽病院 放射線科
2東京大学医学部 放射線医学
pp.1301-1302,1459-1465
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224303
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次の3症例について,どのような病態が推定できますか? また,診断は何でしょうか?
症例1 60代男性.喘息で吸入ステロイドを使用中.発作なくコントロール良好であったが,発熱と喘鳴が出現したため受診.血液検査で,血清総IgE(RIST)2,880ng/mL,アスペルギルスIgE(RAST)クラス3.胸部CTを施行.
症例2 70代男性.1カ月前より咳と痰があり,近医受診.肺炎の診断で抗菌薬,鎮咳薬,去痰薬を投与されるも症状が悪化し,紹介受診となった.単純X線写真で両下肺野に浸潤影,聴診でcoarse crackleを認めた.精査のため胸部CTを施行.
症例3 90代女性.施設入所中で,発熱,SpO2低下を認め受診.2年前に悪性リンパ腫の既往があるが,寛解.体温37.6℃,SpO2 88%(室内気).単純X線写真にて両肺にびまん性粒状影を認めたため,胸部CTで精査となった.
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