書評
—松村真司,矢吹 拓 編—外来診療ドリル—診断&マネジメント力を鍛える200問
徳田 安春
1
1臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄
pp.1390
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224325
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医師の診療能力はさまざまなケースを経験して上達する.それはマニュアルやガイドラインのみを参照するだけでは決して得られない臨床の実践知なのである.読者は,本書を精読することにより珠玉の外来100ケースを疑似経験することできる.患者背景,主訴,病歴,バイタルサイン,身体所見,初期検査などが継時的に示され,本書を読みながら外来診察室で患者と向き合っているような雰囲気に引き込まれていく.
各ケースには,臨床的な判断ポイントを問うものとして重要な診断と治療についての設問が1つずつ付いている.設問数は合計200となる.選択肢は単純な知識を問うものというより,問題解決能力を問う形式がほとんどである.知識を問う問題の解答はネットですぐに得られても,これらの設問の解答について自信を持って選択することは簡単ではない.
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