特集 脳卒中はこう診る—新ガイドラインで何が変わったか
脳卒中の診断
特殊な原因や病態による若年性脳卒中
大槻 俊輔
1
1近畿大学医学部附属病院脳卒中センター
pp.234-239
発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223939
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ポイント
●循環器疾患の危険因子に乏しい50歳未満の脳卒中症例や,家族性脳卒中の場合は,特殊な原因や病態による発症の可能性を念頭に置く.
●脳卒中治療ガイドライン2015では,「その他の脳血管障害」として,動脈解離,大動脈解離,もやもや病,奇異性脳塞栓症,脳静脈・静脈洞血栓症,遺伝性脳血管障害,繊維筋性形成異常症,凝固亢進状態,大動脈炎症候群,高血圧性脳症が記載されている.
●超急性期治療における時間的制約のなかで,これらの特殊な原因や病態による若年性脳卒中に対して,rt-PAや血管内治療を行うかどうか,その有用性と安全性を天秤にかけて判断するのは,主治医の裁量と決断に拠る.
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