特集 脳卒中はこう診る—新ガイドラインで何が変わったか
脳卒中の診断
虚血性脳卒中の病型・病因
米原 敏郎
1
1済生会熊本病院神経内科
pp.226-228
発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223937
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ポイント
●脳梗塞の臨床病型分類には,米国神経疾患・脳卒中研究所の脳血管疾患第Ⅲ版(NINDS-Ⅲ)や臨床試験Trial of Org 10172 in Acute Stroke Treatment(TOAST)で用いられた分類がある.
●NINDS-Ⅲ臨床型分類としては,わが国では心原性脳塞栓症,アテローム血栓性脳梗塞,ラクナ梗塞がそれぞれ3割前後と,ほぼ同程度の頻度で認められ,また,「その他の原因」は約8%程度となっている.
●若年発症の脳梗塞例(50歳未満の発症)や,危険因子を認めない脳梗塞発症例などでは,「その他の原因」を評価する.「その他の原因」としては,先天性血栓性素因,抗リン脂質抗体症候群,Trousseau症候群などが知られている.
●実臨床の場では,TOAST分類のアルゴリズムを用いて,臨床型に分ける分類方法などが用いられることもある.
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