特集 外来で診るリンパ腫・骨髄腫—治癒または長期共存を目指して
リンパ腫診療の進歩
【診断と検査】
リンパ腫診療におけるPET-CT
伊豆津 宏二
1
1虎の門病院血液内科
pp.2082-2085
発行日 2015年11月10日
Published Date 2015/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223789
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ポイント
●リンパ腫の病期診断では,ほとんどの病型でPET-CTを用いることが推奨されている.PET-CTではCTよりも多くの病変を見出すことができる.びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)やHodgkinリンパ腫(HL)では骨髄浸潤の検出感度も高い.
●アグレッシブリンパ腫では,インドレントリンパ腫に比べてSUVmaxが高い.濾胞性リンパ腫(FL)の患者でSUVmax 20〜30を超える病変が認められたら,組織学的形質転換を考える.
●治療終了時の効果判定ではFDG集積の程度を5ポイントスケールに従って評価する.スコア1〜3は陰性である.PET陰性化した場合,complete metabolic response(CMR)と定義する.
●治療開始後早期のPET-CT(interim PET)により予後予測が可能であるが,PET-CTによる寛解後の経過観察は偽陽性が多く推奨されない.
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