連載 総合診療のプラクティス 患者の声に耳を傾ける・15
診断が難しい時こそ徹底討論による分析的推論を用いる
八幡 晋輔
1
,
見坂 恒明
2
1兵庫県立柏原病院総合内科
2神戸大学大学院医学研究科地域医療支援学部門
pp.2002-2005
発行日 2015年10月10日
Published Date 2015/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223772
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診断への最も重要なプロセスは,病歴と身体診察所見,そこから拾い上げられた問題の描写〔problem representation:問題志向システム(POS)では問題リストに相当〕を基に立てられた仮説,そして鑑別診断を挙げることから成り立っています.したがって,鑑別診断を系統立てて考え,正しく診断するためには,注意深い病歴聴取および見落としのない正確な身体診察から得られた情報と,その解釈が必須となります.
病歴は,患者に最初に認められた症状と,それに続いて起こった出来事によって構成されます.正確な診断に必要な情報の60〜80%は病歴聴取から得られるという事実が広く受け入れられています1,2).
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