特集 心不全クロニクル—患者の人生に寄り添いながら診る
重症心不全に挑む
【非薬物治療の現状と展望】
心臓移植医療
中谷 武嗣
1
1国立循環器病研究センター移植部門
pp.1142-1146
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223564
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末期心不全に対する治療選択として,心臓移植と補助人工心臓(VAD)が検討される.心臓移植は,世界的には1980年代より治療選択として受け入れられ,現在年間4,000例前後に施行されている1).わが国では1999年臓器移植法に基づく心臓移植が行われ,2010年7月に臓器移植法が改正されてからは,年間40例前後が施行されるようになった2〜4).また,心臓移植へのブリッジ(BTT)としてVADが用いられるようになり,2011年4月から非拍動流植込型VADがBTTとして保険償還され,施行数は著明に増加している.
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