特集 感染症診療 それ,ホント?
入院編
Enterobacter属の難治性感染症で,第3世代セファロスポリン系薬が効かなくなることがあるってホント?
原田 壮平
1
1がん研究会有明病院感染症科
pp.936-939
発行日 2015年5月10日
Published Date 2015/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223512
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ポイント
●Enterobacter属菌は染色体上にAmpCというβ-ラクタマーゼの遺伝子をもつ.
●AmpC高産生の変異株の影響により,第3世代セファロスポリンへの耐性化が治療中に生じうる.
●第4世代セファロスポリンはAmpCに分解されにくく,安全に使用できる治療薬と考えられる.
●重症例,難治例では第4世代セファロスポリンが例外的に効きづらい状況を想定してカルバペネムも選択肢となる.
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