特集 感染症診療 それ,ホント?
入院編
大腸菌菌血症でも比較的狭域なアンピシリンで治療できる場合があるってホント?
吉藤 歩
1
1慶應義塾大学医学部内科学
pp.932-935
発行日 2015年5月10日
Published Date 2015/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223511
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ポイント
●大腸菌菌血症は尿路系の感染(腎盂腎炎)や胆道系の感染(胆管炎や胆囊炎),bacterial translocationによる感染,カテーテル感染が原因で起こることが多い.
●アンピシリンとはグラム陰性桿菌の治療が可能となるようにと開発されたペニシリン系薬剤で,細菌の細胞壁合成を阻害し,殺菌的に作用する.
●大腸菌において,アンピシリンが感性である割合は55.6%(サーベイランス結果)であり,susceptibleであれば,治療可能である.
●大腸菌がアンピシリンに耐性となるのはβ-ラクタマーゼ産生が原因である.
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