増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
血液検査
血栓・止血検査
血小板活性化マーカー
大森 司
1
1自治医科大学分子病態治療研究センター分子病態研究部
pp.84-86
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223210
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検査の概要
生体内での血小板活性化を検出する手法としては,活性化血小板からの放出物質の測定,また,血小板の易活性化を判断する血小板凝集能がある.保険収載されている検査としてはβ-トロンボグロブリン(β-thromboglobulin:β-TG),血小板第4因子(platelet factor-4:PF-4),血小板凝集能検査である.β-TG,PF-4は血小板のα顆粒に含まれている血小板特異的蛋白質である.血小板活性化に伴って放出されるβ-TG,PF-4により,生体内での血小板活性化を定量化する.測定は酵素免疫測定(enzyme immunoassay:EIA)法が主である.
血小板凝集能は透過度法が一般的である.血小板多血漿へ血小板活性化物質添加後の透過度の変化を定量化する.易活性化をより鋭敏に評価する方法として,粒子計測法や,より簡便な全血を用いた血小板凝集計も開発されている.
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