特集 ウイルス肝炎の薬物治療—変わりゆく治療戦略
ここまで変わったウイルス肝炎の治療
【B型慢性肝炎】
HBV薬剤耐性変異とその対応
坂本 穣
1
1山梨大学医学部附属病院肝疾患センター
pp.286-289
発行日 2015年2月10日
Published Date 2015/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223106
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ポイント
●現在,わが国で使用できる核酸アナログはいずれもB型肝炎ウイルス(HBV)の逆転写酵素阻害薬であり,薬剤耐性を生じうる.
●耐性出現にはHBV増殖能,薬剤投与前のHBV変異,薬剤の抗ウイルス活性,薬剤の遺伝的障壁が関連する.
●ラミブジンもしくはエンテカビル耐性ウイルスにはアデフォビルもしくはテノフォビルを併用することで,治療効果が得られる.
●テノフォビルは耐性出現頻度が低く,今後の治療成績が期待されている.
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