今月の主題 痛みの診断とその対策
痛みの対策
鎮痛薬の使い方
水島 裕
1
1聖マリアンナ医科大学・第1内科
pp.2514-2516
発行日 1989年12月10日
Published Date 1989/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222972
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鎮痛薬は,痛みの根源から中枢神経において痛覚が発生するまでの経路のどこかを遮断する薬剤であり,広義に解釈すれば表1に示したような薬剤群がある.このうち狭義の鎮痛薬とは,オピオイド(中枢性鎮痛薬)と消炎解熱鎮痛薬(末梢性鎮痛薬)である.消炎解熱鎮痛薬も,細かくはその種類により酸性解熱鎮痛薬,塩基性解熱鎮痛薬,アスピリンに分類されるが,これらの薬剤は解熱鎮痛のほか抗炎症作用を有し,とくにアスピリンおよび酸性解熱鎮痛薬はその抗炎症作用も重要なので,非ステロイド抗炎症剤とも呼ばれる.このほか鎮痛補助薬,局所麻酔薬,鎮痙鎮痛薬などがあり,これらも本特集に詳細な解説がある.ここでは鎮痛薬の使い方一般と激痛に対する治療法,そして副作用として老人性の問題を主にとりあげる.
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