今月の主題 痛みの診断とその対策
痛みの診断
不定愁訴としての痛み
松波 聖治
1
,
末松 弘行
1
1東京大学医学部・心療内科
pp.2512-2513
発行日 1989年12月10日
Published Date 1989/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222971
- 有料閲覧
- 文献概要
本稿のテーマは,「不定愁訴としての痛み」の"診断"についてである.不定愁訴も痛みも後に述べるように心理的側面を考慮しなければならないことが多い.そういう意味でこのテーマが取り上げられたとしたら,どちらもとらえにくいという点で似た部分が多いが,「不定愁訴としての」と言ってしまうと,いわゆる,限局した部位の"心因性疼痛"が抜け落ちる可能性がある.そのため,本稿では,痛みの心理的な側面について少し思いをめぐらせてみようと思う.まずは,テーマにそって,不定愁訴について述べよう.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.