増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
付)検査をめぐる基本知識
180.単位の標準化—SI単位
河合 忠
1
1自治医科大学・臨床病理学
pp.2076-2079
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222869
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●一般的な動向
古い時代には,物を測るときに使用する単位は,さまざまな学問領域や産業領域で,さらに各国でばらばらに決めていた.しかし,科学技術が高度に専門分化し,学際的かつ国際的協力が必要となった近代では,世界的規模の計量単位の統一が要求されてきた.そこで第二次世界大戦以後問もなく1948年に,メートル条約による第9回国際度量衡総会が開かれ,すべての領域での単位制度の統一が決議された.その後の努力によって,第11回国際度量衡総会で採択されたのが,国際単位系(Systéme International d'Unites, International System of Units)(世界共通の略称SI)である.これを受けて国際標準化機構(ISO;International Organization for Standardization)も検討を重ね,各国,団体,各学会などに意見を求め1960年に規格ISO/R1000を作成した.これによって,各国で国内での体制を固め,積極的に取り入れはじめた.EECの指令により,ヨーロッパでは1970年代にいっせいにSI単位系を導入しはじめ,一部を除いて,ほぼSI単位系への変換を完了している.
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