増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
内分泌機能検査
163.バニリルマンデル酸
三浦 史博
1
,
梅田 照久
1
,
佐藤 辰男
1
1熊本大学医学部・第3内科
pp.2028-2029
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222852
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バニリルマンデル酸(4-hydroxy-3-methoxy-mandelic acid,vanillylmandelic acid;VMA)は,カテコールアミン(CA)のうち,ノルアドレナリン(NA)およびアドレナリン(A)の終末代謝産物で,すべて遊離型として尿中へ排泄され,その量もmg単位と多く,かつ安定である.したがって,尿中VMAの測定はCAの分泌量を直接反映しており,実地上,CA産生腫瘍である褐色細胞腫および交感神経芽細胞腫の診断,治療効果の判定ならびに経過観察に極めて有用である.また尿以外にも,血中や髄液中のVMA測定も行われている.
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