増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
血液化学検査
123.Paco2(動脈血CO2分圧)
吉川 隆志
1
,
川上 義和
1
1帯広厚生病院・第1内科
pp.1927-1929
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222812
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吸気中のCO2濃度はごくわずかで(約0.04%),新たにCO2が加えられた場合以外は静脈血,肺胞気,動脈血PCO2は組織の代謝により決定される.血漿中のpHはHenderson-Hasselbalchの式で説明される.
血漿pH=6.10+log血漿〔HCO3-〕/0.03・Paco2
上式で〔HCO3-〕は腎における,Paco2は肺における調節を受けている.末梢組織より血液で運ばれたCO2は,換気により肺胞から放出される.CO2排泄には肺胞換気量が重要で,肺胞換気量(VA)と肺胞気CO2分圧(PAco2)は双曲線で表され,これを代謝双曲線(metabolic hyperbola)と呼ぶ(図1)1).
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