増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
血液化学検査
112.ビリルビン
戸谷 誠之
1
1京都大学医学部・臨床検査医学
pp.1896-1897
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222801
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高ビリルビン血症のため皮膚や粘膜にビリルビンが沈着し,黄染した状態が黄疸である.血清ビリルビンが3mg/dl以上になると,肉眼的にも明らかな黄疸として確認される.1〜2mg/dl程度では肉眼的には不明瞭であるが,いわゆる潜在性黄疸といわれる状態になる.
ビリルビンはヘモグロビンなど,ヘム蛋白のヘム部分が異化された生産物である.図に示すように,網内系でポルフィリンが酸化的に解環したテトラピロール化合物(主にIXα型)である.
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