増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
血液化学検査
109.アミノ酸(総遊離アミノ酸量,遊離アミノ酸分画)
宮城 芳得
1
1日赤医療センター・中央検査部
pp.1888-1890
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222798
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●異常値を示す疾患
異常値を示す疾患の以前の問題として,アミノ酸分析の必要性とそれに対応する方法が理解されなければならない.
まず,臨床症状から判断してしらべようとするターゲットアミノ酸を測定するのか,痙攣とか発育が悪く知能の発達がおくれているが,いろいろしらべても判断がつかないときにどこかに代謝障害でもあるのかと疑う場合とか,代謝経路の異常をより明確にするため分画(1つ1つのアミノ酸)の変動をしらべる場合とか,疾患により経口摂取が不十分か,あるいは不可能なため体蛋白の崩壊を招き,いわゆる負の窒素平衡がみられるだろうと予想するときなどに,生体内のアミノ酸情報をさぐるため血漿ならびに尿中アミノ酸の測定の必要が生じる.
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