Japanese
English
シンポジウム アレルギー性接触皮膚炎における抗原形成(2)
Haptenと表皮アミノ酸
HAPTEN AND AMINO ACIDS IN EPIDERMIS
野原 望
1
NOHARA NOZOMU
1
1岡山大
1Department of Dermatology, School of Medicine, Okayama University
pp.369-375
発行日 1971年4月1日
Published Date 1971/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200791
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
アレルギー性接触皮膚炎の発症メカニズムを探ろうとする場合,抗原の側からの問題としては,ハプテンと表皮性蛋白との結合の問題が焦点となるのは当然のことでありましよう。あいにくわたくしには,この問題に直接関連をもつような実験成績の持ち合せがありませんが,ただこれまで,ヒトや動物の表皮とか,また表皮細胞の最終生成物である角質,これは表皮にみられる特異な複合蛋白でありますが,これらについてその蛋白部分のアミノ酸分析をかなり詳しく検索してみたことがありますので,それらの観察結果をまとめてご紹介したいと思います。
材料(表1)は1)熱分離したヒト表皮,2)ギプスでおおつた皮膚に生じてくる鱗屑,乾癬の鱗屑,3) callus,4)乾癬の鱗屑,5)紅皮症の鱗屑の5種ですが,この他に後に出てきますように動物の材料も用いております。炎症性あるいは病的なといいますか,そういう材料としては,4)とか5)とかいうものを一応それと考えて,これから話を進めたいと思います。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.