増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
血液化学検査
101.過酸化脂質
中村 治雄
1
,
宮島 恵美子
1
1防衛医科大学・第1内科
pp.1870-1871
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222790
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生体において,組織を中心に脂質の過酸化が起こることが知られ,とくに血小板凝集,プロスタグランジン生成,動脈壁内,白血球などが臨床的に注目されている.近年,動脈硬化発生に果たす低比重リポ蛋白(LDL)の変性などは,一部は動脈壁内で酸化を受けることにより生ずると考えられている.
これら局所の変化がどの程度血中に影響するか問題であるが,従来から過酸化脂質を血中で測定しようという努力がなされていた.しかし直接それぞれの過酸化脂質を測定するのではなく,チオバルビツール酸(TBA)と反応して生じたマロンジアルデヒドを測定して,その値としていた.
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