臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅷ.血液化学検査
97.過酸化脂質
中村 治雄
1
,
宮島 恵美子
1
Haruo Nakamura
1
,
Emiko Miyajima
1
1防衛医科大学校・内科
pp.2326-2327
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219418
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現在までのところ,血小板凝集,その他から生ずるプロスタグランジンを含めて,人体において一過性ながら過酸化物の生成されることは認められており,その意義について一部ではかなり明らかとなっている.しかし従来までに,血清過酸化脂質を直接測定するものでなく,チオバルビツール酸(TBA)として反応して生ずる生成物の定量結果が用いられている.つまり測定値は間接的な値であるといえよう.
現在,各種の測定方法があり,統一されてはいないが,八木螢光法が一般的であり,ほぼ標準値も平均化されつつあると考える.それはTBAに反応する物質として,糖類,アルデヒド,シアル酸,ビリルビンなどが挙げられているが,比較的影響が少ないからである.
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