今月の主題 内科医のための他科疾患プライマリ・ケア
整形外科
腰痛の鑑別診断
土方 貞久
1
1東京電力病院・整形外科
pp.856-859
発行日 1989年5月10日
Published Date 1989/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222474
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腰痛を訴えて来院する患者は多く,整形外科の外来患者の15〜20%にも及ぶが,これらは腰部に痛みを訴えるものばかりでなく,腎部から大腿後面,あるいは大腿外側部の痛みや,さらに下腿の内・外側から足背,足底部にまで至る痛みや,しびれ,冷感,つっぱりなどを伴うこともある.
これらの多くが腰椎部の疾患に起因し,脊椎,椎間板,腰筋,下肢に分布する神経のみならず,一部血管系の障害として上記のごとき訴えを来し,包括的にいわゆる腰痛症として診断・治療されているが,その原因疾患は多岐にわたり,その確定診断は必ずしも容易でない.
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