今月の主題 内科医のための他科疾患プライマリ・ケア
皮膚科
皮膚腫瘍,母斑
山崎 雄一郎
1
1国立東京第二病院・皮膚科
pp.767-769
発行日 1989年5月10日
Published Date 1989/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222439
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●概説—どのような患者に多いか(性,年齢,他疾患との関連)
年齢についていえば,一般的には皮膚腫瘍は高齢者に多く,母斑は小児〜若年者に多い.ことばの使い方について注意すべきは,母斑ということばが2通りの意味で用いられていることである.1つは母斑細胞母斑の意味であるが,これはneural crest由来の母斑細胞の腫瘍のことである.もう1つは皮膚の過誤腫(hamartoma)の意味で用いられる.また皮膚の母斑のみならず,外胚葉系の臓器を主とした内臓諸器官の病変を伴い,ひとつの独立疾患をなす一群の疾患があり,母斑症(phacomatosis)と称する.この代表的なものとしてはレクリングハウゼン病やプリングル病がある.
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