グラフ 消化管造影 基本テクニックとPitfall
小腸(5)—腫瘍
松川 正明
1
,
西澤 護
2
1順天堂大学・消化器内科
2東京都がん検診センター
pp.152-159
発行日 1989年1月10日
Published Date 1989/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222294
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
西澤 今日は小腸の腫瘍についてお話を伺いたいと思います.この場合,十二指腸を除くトライツ靱帯から肛門側の空腸,回腸に発生する腫瘍ということになります.小腸の腫瘍は悪性腫瘍が良性腫瘍より統計的に多く,悪性腫瘍の中では非上皮性の腫瘍の方が上皮性の腫瘍よりも多い.すなわち悪性リンパ腫とか,肉腫の方が癌より多い.それから,良性でも非上皮性の腫瘍が上皮性のものよりも多い.すなわち粘膜下腫瘍が腺腫のようなものよりも多い.
これから実際にそういう良性腫瘍,悪性腫瘍がX線上どういうふうに現れるか,そしてどういう撮り方をしたらうまく診断ができるのかというようなことについて話をしていきたいと思います.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.