増刊号 診断基準とその使い方
XII.感染症,その他
9.クリプトコッカス髄膜炎
草場 公宏
1
,
長沢 浩平
2
1宗像医師会病院
2九州大学医学部・第1内科
pp.2370-2372
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222121
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クリプトコッカス症はCryptococcus neofor-mans感染によって引き起こされる慢性あるいは亜急性の感染症である.ヒトの深在性真菌症の中では比較的発生頻度の高い疾患で,基礎疾患の無い原発例もあるが,最近ではとくに,さまざまな原因によって感染防御能の低下した免疫不全宿主に併発する致命的な感染症の1つとして重要な疾患である.
本菌は世界中の土壌や,果実の表面などに広く生息しているが,ヒトへの感染源としてはハトなど鳥類の乾燥した糞が重要である.
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