増刊号 診断基準とその使い方
XII.感染症,その他
8.敗血症
泉川 欣一
1
1泉川病院
pp.2368-2369
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222120
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血液中より病原菌が検出される場合を一般に菌血症(bacteremia)といい,そのうちこの病原菌により全身感染を惹起したものを敗血症(sepsis)と称する.最近の特徴として,悪性腫瘍,血液疾患,胆道疾患,糖尿病,腎不全などの基礎疾患を有する患者の治療中に併発し,通常急性の経過をとり,的確な化学療法を施さないと,難治性で,致死的な疾患である.原因菌は多種におよぶが,大腸菌(E.coli),肺炎桿菌(K.Pneumoniae),緑膿菌(P.aeruginosa)などのグラム陰性桿菌や黄色ブドウ球菌(S.azarezas)が多く検出される1-3).
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