今月の主題 今日の心不全診療
心不全患者ケアの問題点
心不全患者と妊娠
杉下 靖郎
1
1筑波大学臨床医学系内科
pp.670-671
発行日 1988年4月10日
Published Date 1988/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221635
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■心不全の誘因としての妊娠・分娩
正常心の場合,妊娠により循環血液量は増加し,それによって心拍出量は増加する(妊娠6〜7カ月頃に心拍出量は30〜40%増加する).すなわち妊娠は,心臓に対して,容積負荷(volume overload)として作用する.心拍数は軽度増加するのみであり,血圧は不変である.
一方,分娩中にも心拍出量が増加するが,この場合は心拍数が増加し,労作による心拍出量増加と同様である.
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