今月の主題 今日の心不全診療
心不全の診断と重症度評価
生化学的検査から
武藤 弘行
1
1東京大学医学部第2内科
pp.588-589
発行日 1988年4月10日
Published Date 1988/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221609
- 有料閲覧
- 文献概要
心不全の状態においては,生体諸臓器の組織の酸素需要に応じた血液の拍出が困難となり,これを代償するために循環血液量が増大し,静脈系のうっ血をきたす.心不全における臨床症状は,この心拍出量の低下と静脈系のうっ血の結果生じるものである.生化学的検査における異常値の出現は,主として,肝障害と電解質異常を含めた腎障害によるものであり,循環障害時の肝と腎への影響を生化学的検査からみる.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.