特集 検体検査のポイントとピットフォール 診察室にこの1冊
A.スクリーニングに用いる検査
12.ビリルビン[生化学的検査]
上硲 俊法
1
1近畿大学病院臨床検査医学
pp.58-60
発行日 2025年3月24日
Published Date 2025/3/24
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001219
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Summary
1.血清ビリルビン(BIL)には非抱合型BIL,2種類の抱合型BIL(BMGとBDG),δBILの4つの分画がある.
2.血清間接BILは非抱合型BILと一致しているが,直接BILは抱合型BILとδBILの和に相当する.
3.高非抱合型ビリルビン血症は,BIL合成系の亢進,BILの肝細胞への取り込みの低下,抱合能の低下で起こり,肝胆道疾患が原因ではない.
4.高抱合型ビリルビン血症は抱合型BILの胆汁への排泄の低下と肝細胞から血中に出た抱合型BILの再取り込みの低下により起こる.肝胆道疾患が原因であることがほとんどである.

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