今月の主題 今日の心不全診療
心不全の診断と重症度評価
理学的検査から
石村 孝夫
1
1北野病院循環器内科
pp.584-587
発行日 1988年4月10日
Published Date 1988/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221608
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心不全とは,心臓のポンプ機能が低下し,身体の臓器や組織の需要を満たすだけの血液を送り出せなくなった状態をいう.心不全に陥っても心臓自身の症状は前面に出にくく,むしろ肺,肝など他臓器のうっ血による症状が主体をなす.近年,各種検査法の進歩により心機能の評価は簡便にかつ多方面からなされるようになったが,日常臨床における丹念な理学的所見のチェックは,心不全の重症度,治療方針の決定に今なお欠かすことのできないものである.本稿では"理学的所見でもここまでわかる"という点について触れてみたい.
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