今月の主題 消化性潰瘍とその周辺
トピックス
壁細胞におけるプロスタグランディンの局在
松本 誉之
1
,
荒川 哲男
1
,
樋口 和秀
1
,
小林 絢三
1
1大阪市立大学医学部・第3内科
pp.506-507
発行日 1988年3月10日
Published Date 1988/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221596
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プロスタグランディン(以下PGと省略する)は,膜に存在するリン脂質に由来するアラキドン酸を基質として生合成される生理活性物質である.胃粘膜においてはPGE2とPGI2が豊富に存在し,細胞保護作用や,酸分泌抑制作用などを通して,胃粘膜防御機構の中枢を構成している.筆者らは,これまで困難とされていた胃粘膜内PGの局在を免疫組織化学的手法により証明することに成功した.そこで本稿では,PGの胃粘膜内における局在について述べるとともに,その制御機構との関係などについて,最近その役割が注目されている壁細胞を中心として解説する.
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