今月の主題 白血病とリンパ腫
合併症の治療
治療薬の副作用とその管理
安達 興一
1
,
大野 竜三
1
1名古屋大学医学部・第1内科
pp.96-98
発行日 1988年1月10日
Published Date 1988/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221490
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
副作用をまったく有しない抗癌剤はない.癌細胞のみならず正常細胞をも損傷するためであるが,癌を最大限破壊するためには,その治療薬の毒性の種類,出現時期,回復させる手段,回復に必要とする期間をあらかじめ熟知し,最大限の有効性を発揮させるよう,臨床管理の対策を計画する必要がある.とくに,造血器腫瘍である白血病とリンパ腫では,近年高投与量を用いる強力化学療法や骨髄移植療法が行われるため,骨髄抑制作用と臨床的副作用が強く出現するだけでなく,免疫抑制作用にも配慮して,十分な補助療法を計画しておくことが必要である.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.