今月の主題 白血病とリンパ腫
合併症の治療
栄養療法
馬場 真澄
1
,
伊藤 武善
1
,
八田 善弘
1
1日本大学医学部・第1内科
pp.100-101
発行日 1988年1月10日
Published Date 1988/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221491
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輸液のみで栄養を維持する方法は,完全静脈栄養法(TPN;Total Parenteral Nutrition),あるいは経中心静脈高カロリー輸液法(IVH;Intravenous Hyper-alimentation)などと呼ばれており,経口摂取が不可能な術後患者の栄養管理に広く用いられている.最近では全身状態の改善と維持のため,消化器疾患やその他の内科領域疾患にも応用されている.
白血病や固形癌の化学療法時には,消化器症状が強くて経口的に食事を摂取することができない状態が続く.そこで,TPNによる栄養管理は,全身状態の悪化を防ぎ,化学療法のくり返しを可能とする有力な支持療法と考えられ,これら疾患の治療成績を向上させる療法にまで位置づけられている.
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