今月の主題 免疫不全とAIDS
AIDS
HIVの感染経路
相澤 好治
1
,
冨永 衛
1
,
高田 勗
1
1北里大学医学部・衛生学公衆衛生学
pp.2730-2731
発行日 1987年12月10日
Published Date 1987/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221442
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1981年に,アメリカで初めて報告されたAIDS(後天性免疫不全症候群)は,その後世界各国に広まり,1983年にはレトロウイルスの一種(HIV-humanimmunodeficiency virus)が原因であることが判明した.このウイルスは,体内に入ると細胞性免疫能を低下させ,その結果として日和見感染や,ある種の悪性腫瘍をひき起こしたり,中枢神経系にも影響を及ぼすために,恐れられている.
HIVは感染力が非常に弱く,普通の日常生活のなかで感染することはほとんどないといわれているが,感染経路として最も重要なものは,表1のごとく「性的接触」,「血液による感染」,それに「母児感染」の3つであろう.
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