今月の主題 免疫不全とAIDS
後天的免疫不全症
T細胞機能不全症をきたす疾患
四宮 範明
1
1国立小児病院・医療研究センター
pp.2714-2716
発行日 1987年12月10日
Published Date 1987/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221437
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免疫機構が種々の原因あるいは要因により異常をきたし,免疫系の活性化や,機能に変異を生じた状態が,後天的免疫不全症と考えられる.後天的免疫不全症のうち,T細胞機能不全症は,現象的には主に細胞性免疫の低下として認められる.液性免疫の主である免疫プロブリンの産生も,多くの場合T細胞系の調節を受けているため,T細胞機能不全の状態では異常をきたすこともある.
後天的免疫不全症を惹起する種々の原因あるいは要因を表1に示した1).これらの原因とともに遺伝的素因の関与が考えられる.
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