今月の主題 膠原病診療の実際
診断へのアプローチ
膠原病のrule in,rule outと病歴聴取のコツ
柏崎 禎夫
1
,
上田 寛之
1
1北里大学医学部・内科
pp.1360-1364
発行日 1987年8月10日
Published Date 1987/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221036
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膠原病という言葉はKlempererによって提唱された病理形態学的概念で,病因を意味する用語でもなければ,単一の疾患を指し示す臨床診断名でもない.膠原病という言葉を臨床の場で使用するとすれば心臓疾患とか腎臓疾患とかいうように疾患分類に使う用語と考えればよいであろう.全身性エリテマトーデス(SLE),強皮症(PSS),リウマチ熱(RF),慢性関節リウマチ(RA),多発性筋炎ないし皮膚筋炎(PM-DM)と結節性多発動脈炎(PN)の6疾患がいわゆる古典的膠原病で,最近ではウェジナー肉芽腫症やシェーグレン症候群などの膠原病近縁疾患までも膠原病に含める場合がある.
膠原病に共通してみられる特徴として以下の事項が挙げられる.
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