今月の主題 甲状腺疾患—up-to-date
トピックス
新生児の甲状腺疾患
中島 博徳
1
1千葉大学医学部・小児科
pp.460-463
発行日 1987年3月10日
Published Date 1987/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220858
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胎児期および新生児期の甲状腺機能
ヒト胎児甲状腺は胎生70日ですでに甲状腺ホルモン合成可能であり,下垂体甲状腺系の機能は胎生中期に確立される.新生児血中TSHは出生直後急激に上昇するが,24時間まで急激に,それ以後は徐々に下降し,T4,T3はTRHに反応して24時間でピークを示し,その後徐々に下降する.いずれも生後5日目ごろまでにはおおむね成人正常値を示すようになる.後述のスクリーニングのための新生児採血の生後5〜7日ではすでに十分安定した状態である.
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