今月の主題 炎症性腸疾患とその周辺—診断と治療
概念・分類と問題点
腸管Behçet病の診断基準と問題点
馬場 正三
1
1浜松医科大学医学部・第2外科
pp.200-203
発行日 1987年2月10日
Published Date 1987/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220792
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歴史的考察
1937年,H.Behçetにより口内アフタ,陰部潰瘍,眼症状がBehçet三徴候と名づけられたが,歴史的にみるとそれ以前から類似の症状が報告されており,わが国でも重田(1924)による再発性前房蓄膿性虹彩炎の1例は明らかに本症と考えられる.浦山らは歴史的概念の変遷1)をつぎの5期にわけている.
1)再発性前房蓄膿性虹彩炎 2)Behçet三徴候(口内アフタ,陰部潰瘍,眼症状) 3)四徴候(以上に皮膚症状を加えた) 4)主症状+副症状,上述の四徴候(今日でいう主症状)に副症状と称すべきものの発見と採択 5)不全型の概念の発達
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