今月の主題 感染症の動向と抗生物質
院内感染のマネージメント
手洗いの重要性
岡 慎一
1
,
島田 馨
1
1東京大学医科学研究所・感染免疫内科
pp.1690-1691
発行日 1986年10月10日
Published Date 1986/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220564
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院内感染は,病院の内部で発生したすべての感染を指すと定義されており,大きく交差感染(cross-infection)と自己感染(self-infection)に分けられる.院内感染のマネージメントとして,職員の手を介した病棟内伝播や,患者から職員自身への感染も含めた交差感染防止対策をどうするかということが最重要点である.この交差感染を防止するうえで最も重要かつ簡単に施行しうる方法が,手洗いであるといえる.手術室,新生児室,無菌室などの特殊領域下での手洗い法については他稿にゆずり,本稿では一般病棟での交差感染防止策としての手洗いの重要性について述べ,実際の事例についても提示することにする.
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