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AIDS—1986
倉科 周介
1
1東京都臨床医学総合研究所・診療方法論研究室
pp.1603-1611
発行日 1986年9月10日
Published Date 1986/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220545
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経験
1981年の早春のある日,米国アトランタにあるCDC寄生虫疾患部門で寄生虫病薬剤供給事業を担当する女性事務員Sandra Fordは,ニューヨークとサンフランシスコからのペンタミジン(pentamidine isethionate)の請求件数がいつになく多いことに気がついた.ペンタミジンはPCP(Pneumocystis carinii pneumonia)の特効薬である.患者が特別な基礎疾患をもたない青年男子だというのも不思議なことだった.
同じ頃,ロサンゼルス市衛生局所属のCDC職員Wayne Shandera医師は,市内の3病院で青年男子のPCP患者5名の集団発生を発見していた1).
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