今月の主題 不整脈診療の実際
不整脈の診断
不整脈外来診断の手技
高柳 寛
1
1獨協医科大学越谷病院・循環器内科
pp.28-30
発行日 1986年1月10日
Published Date 1986/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220168
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不整脈は,日常の外来診療でみうけることが比較的多く,正確な診断が急に要する場合も少なくない.そのためには理学的所見を正しくとることおよび心電図記録が必須である.それに加えて,有用な手技として頚動脈洞マッサージ,Valsalva試験,眼球圧迫などがあり,食道誘導心電図があれば,診断の正確さはさらに向上する.
不整脈を外来で診断するにあたってまず考えねばならないことは,緊急の治療が必要かどうかである。血圧低下を伴う頻脈や意識消失を起こす徐脈例などがこれにあたる.さらに不整脈の基礎となる疾患の有無を検討しなければないない。基礎心疾患がある場合,不整脈とどのような関連があるかをも考慮しなくてはならない.これらのことを限られた時間内で要領よく考察する.基礎となづ心疾患としては,弁膜症,虚血性心疾患,心筋症や動脈硬化症など多多岐にわたる.
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