臨時増刊特集 エコー法の現況
Ⅱ 診断と治療への応用
C その他の領域のエコー法
63.頭部—脳外科領域
堤 裕
1
1東京逓信病院・脳神経外科
pp.2430-2433
発行日 1985年12月1日
Published Date 1985/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220099
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脳外科における超音波エコー法は,A-modeに歴史をさかのぼればけっして新しいものではないが,B-modeとして本格的に用いられ始めたのはきわめて新しい.それはB-modeによる2次元表示を行う場合,骨組織の介在が大きな障壁となるため,頭蓋骨のない状態,すなわち大泉門を窓とする場合,あるいは開頭時,などに用いようとするには適当な装置がなかったからである.しかし,小型の高速走査装置が開発,普及するにおよび,経大泉門法,ならびに開頭術中のmonitorとしての応用がにわかに注目され始めたのである.本法はX線CTやMRIなどと異なり,まったく無侵襲かつ機動性に富むなどのmeritから,今後大いに普及する可能性が大きいものと推測される.
本稿では紙面の関係上,手術中の応用にのみ限定して紹介することとする.
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