臨時増刊特集 エコー法の現況
Ⅱ 診断と治療への応用
A 心エコー法
24.肺性心
玉城 繁
1
,
壇原 高
2
,
吉良 枝郎
2
1自治医科大学・呼吸器内科
2順天堂大学医学部・呼吸器内科
pp.2234-2237
発行日 1985年12月1日
Published Date 1985/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220060
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検査の手順とポイント
肺性心とは,肺や胸郭の疾病あるいは,また換気の障害により肺血管抵抗が増大し,二次的に右室の拡張や肥厚を来した状態である.その前段階として肺高血圧状態の存在があり,一度肺性心の成立に至れば感染など呼吸器系病態の再燃により右心不全を招来する.
超音波診断法で肺性心と診断するためには,1)右室壁の肥厚 2)右室腔の拡張 3)右心不全のいずれかの所見があり,かつ左心系の異常によらないことが必要とされる.また肺性心を早期に発見するためには,その前段階としての肺高血圧状態の存在を診断する必要がある.
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